◆ラオスってどんな国?
ラオスで学校を建てるボランティアをしていると友達にいうと
「なんでラオス?まずラオスってどこ?」
と聞かれることが多いです。それもそのはず、私もこのサークルに入るまで、ラオスについての知識といえば「東南アジアの国でタイの近くにある」ということだけでした。
そんな私ですが、学校建設チームのメンバーとして活動していく中で少しずつラオスについて知ることができました。
これを読んで少しでもラオスを身近に感じていただけたら嬉しいです。
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ラオス人民民主共和国は東南アジア内陸に位置する多民族・社会主義国家です。
フランスから独立後、内戦を繰り返し、1975年にラオス人民民主共和国が成立しました。長期にわたり政治的・軍事的に不安定だったため人材の国外流出が起き、経済開発が遅れています。後発開発途上国であるものの、近年では経済的成長を遂げており、2011年には低位中所得国となりました。
一方で経済成長の大部分を自然資源に頼っており、経済成長の恩恵が均等に行き渡らず環境破壊や都市部・農村部、民族間などの格差が問題となっています。
教育の格差も大きな問題となっています。
どの国のこどもたちも何不自由なく教育が受けられる世界を作っていきたいですね。
国旗
まず、ラオスの国旗を見てみましょう。どことなく日本に似ている気がするのは私だけでしょうか。
←ラオス
←日本
赤は革命で流された血を、青はラオスを流れるメコン川を直接的には表していますが、国土や国の繁栄を意味しています。
白はラオス人の純粋な心、まんまるの形から満月、またそれに転じて未来への展望と約束を表しているそうです。
日本の日の丸は博愛と活力を表しているそうですが、ラオスの白丸も非常にポジティブな意味がこめられているんですね。
地理・気候
次にラオスの場所を見てみましょう。頭のなかに世界地図を思い浮かべて、、
日本からラオスへはタイやベトナムを経由して飛行機で約7時間の距離にあります。面積は約23.7万kmで、日本の本州とほぼ同じくらいです。
東南アジア大陸部の国々に囲まれた内陸国です。大陸にはタイと国境でもある偉大なメコン川が流れています。首都は北部のビエンチャンで、日本との時差は2時間。
国同士の近さからこの辺りの国々は気候、文化、信仰している宗教が似ている傾向にあります。
海を挟んでいますが日本もその一部です。ラオスの気候は、雨季と乾季がはっきりと分かれています。
雨季は6月~10月、乾期は11月~5月です。雨季のなかでもとりわけ8月~9月は強い雨が降り続きます。日本の梅雨が2ヶ月間も続くようなイメージでしょうか。
ラオスには国を縦断する形でメコン川が流れています。雨季にはこのメコン川が氾濫し各地で洪水の被害が相次いでいるようです。
私たちが支援を考えている学校も雨季には近くの川の氾濫に悩まされています。
言語
次に、どのような人々が住んでいてどのような言葉を話しているのか紹介します。
ラオスは山がちな国で北部と東部で山岳地帯が広がっています。
山間部に住む人々は外部の人々との交流が少なくなるため、それぞれ独自の文化、生活習慣や言葉を持つようになるため、必然的に少数民族が増えます。
その結果、ラオスには50をこえる少数民族が生活しているといわれています。
話す言葉も民族によって違いがありますが、共通語はラオ語です。ラオスの国語はラオ語で教えられるということになります。
ここで、日常生活の中で使える?ラオス語ワンフレーズを覚えちゃいましょう!
「ぱにゃにゃ~ん」日本語で「がんばって」を意味しています。なんだか猫ちゃん言葉みたいでとっても可愛いですよね。
行事
次に日本でいうところのお正月など、ラオスの年間行事も少しご紹介します。
ラオスの年中行事は中国と同じ旧暦に合わせて伝統行事が行われています。ラオスは仏教国であるため、仏教に基づいたお祭りや行事が多くなっています。
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まず、ピーマイラオというラオスのお正月が4月にあります。家の大掃除や仏像・僧侶への灌水やお守りへの聖水かけなどが行われます。お寺をめぐり仏像に水をかけるというのが伝統的な慣習のようですが、最近は子どもたちや若者が街に出て水鉄砲で水を掛け合うという文字通りの水掛けが行われているようです。
6月にはロケット祭りというなんともぶっ飛んだお祭りがあります。名前だけ聞くとぶっ飛んでいますが、田植えの季節である6月に地域でその年の豊作を祈り、雨がたくさん降るようにということで自作のロケットを飛ばすようです。
7月にはカオパンサーというお坊さんが修行にはいる日があります。この日は仏教徒にとってかなり重要で講堂でお経が唱えられた後、お坊さんにごはんを渡す托鉢が始まります。この日に講堂に行くとラオスの仏教文化を体験できるという貴重な機会です。
そしてお坊さんが修行期間を終えるときに行われるのが、10月のオークパンサーというお祭りです。カオパンサーの時と同様講堂でお経が唱えられ、托鉢が行われます。そして夜にバナナの茎で作ったボートに蝋燭を立ててメコン川に流す灯籠流しが行われます。
食文化
ラオス料理と聞くと、かなり馴染みがないように感じますがタイ料理と聞くとどうでしょうか?
日本ではラオス料理よりもタイ料理の方が認知されているように感じますが、タイと陸続きのラオスはタイと似た食文化を持っています。
例えば、ラオスの主食はお米です。
日本のお米は弾力のあるうるち米、タイでは軽めの食感のタイ米。ラオスはなんともち米です。このもち米はラオ語でカオニャオと言います。
どうやらカオがごはん、ニャオが粘りという意味らしいです。
カオニャオは竹で編んだ下の写真のような容器に入れられて食卓に出されます。
このとってもかわいい竹かごはティップカオといいます。
小物いれにしちゃいたいくらいの可愛さですよね笑
以前ラオス料理のお店に行った時ティップカオに入ったカオニャオが出てきて感動しました。ぜひお近くのラオス料理屋さんに足を運んでみてくださいね。
教育
ラオスのこどもたちの教育事情についてみてみましょう。
その前に、日本の教育制度のおさらいです。初等教育:小学校6年間 中等教育:中学校3年間 高校3年間 義務教育の期間は小中の9年間です。
一方ラオスでは、
初等教育:小学校5年間
中等教育:中学校4年間 高校3年間
ラオスの義務教育期間は小学校に通っている5年間です。
国によって学年の分け方が違う感覚って新鮮でとても面白いなって感じます。
本プロジェクトは初等教育支援が目的なので小学校にスポットを当ててみます。
ラオスの小学校は完全校と不完全校があります。なんだそれって初めて聞いた時思いましたが内訳は簡単です。
5学年に1教室ずつ割り当てられていれば、完全校。教室数が少なく、複数の学年の子どもたちが1つの教室で学ぶ複式学級制度がとられていれば不完全校ということになります。
1つの教室で複数の学年のこどもたちが一緒に学ぶという状態は日本ではイレギュラーかもしれませんが、もともと学校に通っている生徒数が少ないところではこの制度が取られているところもあるようです。ちなみに学校建設のメンバーの1人である上城くんの小学校はそうだったみたいです。
ラオスの学校は一般的に給食はありません。よって子どもたちはお昼ご飯を食べにそれぞれの家に帰ります。それめっちゃ不便じゃん、と思うかもしれませんがフランスでもお昼ご飯を食べに家に帰ることは一般的なようです。
ながながとラオスの紹介をしてきましたが、そろそろエンディングです。
ラオスをちょっぴり身近に感じていただけたでしょうか?
少し離れてはいますが若干お隣さんなので興味をもっていただけたら嬉しいです。
では、ラオ語でさよならの挨拶をいたします。
ໂຊກດີເດີ